統計データから読み取れる現象 マグロの輸入

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マグロの輸入

我が国はマグロの輸入大国です。(財務省貿易統計から
マグロの輸入(クロマグロ+ミナミマグロ)は減少しています。
クロマグロ冷凍フィレ、ミナミマグロ冷凍の割合が増しています。

メキシコからの太平洋クロマグロ輸入急増

日本近海で孵化した太平洋クロマグロの幼魚は太平洋を横断してアメリカ大陸西海岸に向かいます。そして、西海岸から太平洋を横断して日本近海に戻ってきます。メキシコでは、クロマグロを漁獲して生簀で蓄養して大きくしてから日本に輸出しています。

近年、日本でのクロマグロの幼魚(ヨコワ)の漁獲制限もあり、漁獲を免れて太平洋を横断したメキシコの太平洋クロマグロ漁獲が増し、さらに、蓄養量も増えています。

太平洋クロマグロの資源保護のため、水産庁はメキシコからの輸入量を監視しています。

メキシコの太平洋クロマグロ生産量の推移(FAOから)
メキシコからの輸入量(天然+養殖)の推移(財務省貿易統計から)増大しています。近年、冷凍物の輸入が急増しています。
メキシコ産は価格が国産・他国産と比較して安価なこともあり小売店、回転寿司でのよく目に付きます。

韓国からの太平洋クロマグロの輸入

最近、韓国は、太平洋クロマグロの漁獲量をFAOに報告していません。そのため、FAOの統計から韓国の漁獲量を知ることはできません。韓国は、中西部太平洋クロマグロ類委員会(WCPFC)での漁獲量制限に参加していません。

主に、太平洋クロマグロの幼魚を漁獲して日本に輸出しています。太平洋クロマグロの資源保護のため、水産庁は韓国からの輸入量(主に福岡市場)を監視しています。

韓国からのクロマグロ輸入量と平均価格の年別推移。成魚と比較して平均価格が安いのでほとんどは幼魚と推定できます。(財務省貿易統計から)